以前の記事「持久性アスリートは筋力トレーニングをすべきか?」では、持久性アスリートも積極的に筋力トレーニングを行うべきということを解説しました。持久性アスリートが筋力トレーニングを行うことで主にランニングエコノミーが向上し、持久性運動パフォーマンスが向上すると言われています。そして、ランニングエコノミー向上に働きかけるためには、従来から行われて来たような低負荷・高回数の筋力トレーニングではなく、高負荷・低回数の筋力トレーニングが重要です。具体的には高重量のウエイトトレーニングや最大努力でのジャンプトレーニングなどが、ランニングエコノミーを向上させるために重要です。本記事ではランニングエコノミーを高めるためのジャンプトレーニングを紹介します。
目次
ジャンプトレーニングを行う際のポイント
- なるべく”短い”接地時間で、なるべく”高く(遠く)”跳ぶ
- ジャンプ間に十分に休息を取りながら、一本ごとに集中して行う(”短く”&”高く(遠く)”のジャンプが出来なければ効果が下がる)
- 1日のジャンプ総数は60~120回程度にする(始めは60回で数週間かけて徐々に増やしていく)
- 週に2~3回を目安に行う(試合期には週1回でも能力維持はできる)
- 硬い路面(アスファルト)や滑りやすい路面などを避ける
ミニハードルジャンプ
ミニハードルやマーカーコーンを5~10台(個)程度並べて、両足を揃えてジャンプしていきます。なるべく短い接地で、なるべく高くミニハードルを跳び越えていきます。接地時に膝関節・股関節が大きく曲がる(俗に潰れるといいます)と接地が長くなり上手く跳べません。膝回りを固めたり、腹筋に力を入れたりしながら潰れないように行いましょう。ハードル間は2~4足長程度が一般的です。
ミニハードルジャンプ(片脚)
ミニハードルやマーカーコーンを5~10台(個)程度並べて、片脚で跳び越えていきます。なるべく短い接地で、なるべく高くミニハードルを跳び越えていきます。接地時に膝関節・股関節が大きく曲がる(俗に潰れるといいます)と接地が長くなり上手く跳べません。膝回りを固めたり、腹筋に力を入れたりしながら潰れないように行いましょう。両足ジャンプに比べて、脚にかかる負荷が高くなります。また、片脚支持になるため姿勢維持に関わる筋にも強い負荷が入ります。ハードル間は2~4足長程度が一般的です。
タックジャンプ
空中で素早く脚を折りたたみ、膝を抱え込むように1セットあたり5~10回ジャンプします。なるべく短い接地時間で、なるべく高くジャンプします。空中で素早く脚を折りたたむため、股関節屈曲筋(大腿四頭筋や腸腰筋など)のトレーニングにもなります。
ボルゾフジャンプ
片脚でその場ジャンプをします。1セットあたり5~10回程度ジャンプします。着地時に地面を指先でタッチできるまで膝・股関節を屈曲させます。なるべく短い接地時間で、なるべく高くジャンプします。かなり負荷の高いワークアウトになりますので、初心者は回数を抑えることをお勧めします。片脚支持になるため姿勢維持に関わる筋にも強い負荷が入ります。
バウンディング
すこし助走をつけてから、前方に速く遠くにジャンプしていきます。1セットあたり6歩~10歩程度ジャンプします。なるべく短い接地時間で、なるべく遠くにジャンプします。接地時に膝や股関節が大きく曲がらない(潰れない)ように注意します。負荷が高くなりますので、十分に体が温まってから行ってください。
ホッピング
すこし助走をつけてから、片脚で前方に速く遠くにジャンプしていきます。1セットあたり6歩~10歩程度ジャンプします。なるべく短い接地時間で、なるべく遠くにジャンプします。接地時に膝や股関節が大きく曲がらない(潰れない)ように注意します。バウンディングよりもさらに負荷が高くなりますので、体力レベルに合わせて総回数を調整してください。
ジャンプトレーニングを行う際のポイント(再掲)
- なるべく”短い”接地時間で、なるべく”高く(遠く)”跳ぶ
- ジャンプ間に十分に休息を取りながら、一本ごとに集中して行う(”短く”&”高く(遠く)”のジャンプが出来なければ効果が下がる)
- 1日のジャンプ総数は60~120回程度にする(始めは60回で数週間かけて徐々に増やしていく)
- 週に2~3回を目安に行う(試合期には週1回でも能力維持はできる)
- 硬い路面(アスファルト)や滑りやすい路面などを避ける
以上、持久性アスリートにおススメしたいジャンプトレーニングでした。ぜひ、みなさんのトレーニングに取り入れてみて下さい
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